規格・互換性

USB規格・ケーブル対応表

USBの端子・転送速度・給電能力・映像対応を一覧で確認。VR・液タブ・急速充電・ストレージ・モニター・ドックのケーブル選びも紹介します。

端子の形と対応機能

端子は物理的な形であり、速度・電力の保証ではありません。USB-CでもUSB 2.0のみで映像出力に対応しない機器があります。

ケーブル側プラグの正面を示す模式図です。縮尺は統一していません。USB-BはUSB 2.0の形状を示しています。

端子端子の形主な用途・制限
USB-AUSB-APCなどで一般的な端子。USB-CのAlt ModeやUSB4は利用できません。
USB-BUSB-Bプリンターなどの周辺機器。USB 2.0とSuperSpeedでは形状が異なります。
Mini-BMini-B従来のデジタルカメラ・携帯機器など。Micro-Bとは異なる端子です。
USB 2.0 Micro-BUSB 2.0 Micro-B従来のスマートフォンやポータブルドライブ。USB 2.0とSuperSpeedでは形状が異なります。
USB 3.0 Micro-BUSB 3.0 Micro-B外付けHDDなどの幅広い2分割形状。USB 3.xの追加接点を備えます。USB 2.0 Micro-Bとは形状・速度条件が異なります。
USB-CUSB-C裏表のない端子。転送・給電・映像の対応は製品ごとに異なります。

USB-Aの色と転送速度の目安

色だけでは規格・転送速度・給電能力を保証できません。USB-IFはUSB 3.0の青を推奨していますが、必須ではありません。白・黒・青緑・赤・黄・オレンジなどの使い方はメーカーによって異なります。端子のSS・5・10などの表記と製品仕様を優先してください。

内部樹脂の色よくある表示例転送速度の目安
白従来のUSB 1.xやUSB 2.0で見られる色12Mbps・480Mbpsなどの例あり。色だけでは確定不可
黒USB 2.0でよく見られる色480Mbpsの例あり。高速端子でも黒の場合あり
青USB 3.0の仕様で推奨された青。USB 3.2 Gen 1などの名称でも販売され、上位速度にも使われます。5Gbpsの例が一般的。10Gbpsなどの場合もあり
青緑一部メーカーがUSB 3.1 Gen 2などに使用10Gbpsの例あり。メーカー独自の区分
赤・黄・オレンジ一部メーカーの常時給電・充電対応など。高速ポートを示す場合もあります。色から速度は判定できません

データ転送規格一覧

数値は公称リンク速度で、ファイル転送速度ではありません。機器・ケーブル・通信の付加情報・ストレージ性能で実効速度が変わります。USBのバージョンからケーブルの給電能力は決まりません。

公称リンク速度規格・旧名称端子・接続条件
12MbpsUSB 1.1 / Full Speed従来のUSB機器
480MbpsUSB 2.0 / Hi-SpeedA / B / Mini / Micro / Cの各種
5GbpsUSB 3.2 Gen 1×1 / USB 3.1 Gen 1 / USB 3.0USB-A / SuperSpeed USB-B / SuperSpeed Micro-B / USB-C(5Gbps対応製品)
10GbpsUSB 3.2 Gen 2×1 / USB 3.1 Gen 2USB-A / SuperSpeed USB-B / SuperSpeed Micro-B / USB-C(10Gbps対応製品)
20GbpsUSB 3.2 Gen 2×2USB-C。両端がその接続方式を実装していること
20 / 40GbpsUSB4USB-C。両端がその接続方式を実装していること
80GbpsUSB4 Version 2.0 *1USB-C。両端がその接続方式を実装していること

20GbpsにはUSB 3.2 Gen 2×2とUSB4があります。数字だけでなく、両端で同じ接続方式に対応しているか確認してください。

*1 USB4 Version 2.0では、オプションの非対称モードで片方向120Gbps・逆方向40Gbpsの通信が可能です。対応する機器が必要で、独立した120Gbpsケーブルの速度区分を示すものではありません。

給電・充電の対応表

ケーブルの給電能力(対応できる電力の上限)と転送速度は別々です。電力=電圧×電流。実際の充電電力は充電器・ケーブル・機器の対応条件で決まり、給電能力の大きいケーブルに替えるだけでは増えません。

ケーブル・給電方式電圧 × 電流条件
USB-Cの電流通知による給電(PDなし)最大5V × 3A = 15W給電側が通知する電流により、出力が小さくなる場合があります。
60Wケーブル・USB PD SPR20V × 3A = 60W給電側・受電側に対応するUSB PDプロファイルが必要です。
従来の100Wケーブル・USB PD SPR20V × 5A = 100W5Aの利用にはe-markerが必要です。ただしe-marker搭載だけで5A対応とは判断できません。
240Wケーブル・USB PD EPR48V × 5A = 240W100Wを超える給電には給電側・受電側・ケーブルすべてのEPR対応が必要です。140W / 180W / 240Wは28V / 36V / 48V × 5Aです。

現行のUSB-IF認証ではC-Cケーブルの電力を60Wまたは240Wで表示し、速度と組み合わせる場合もあります。従来の100Wケーブルも利用できますが、EPRケーブルではありません。

映像出力などのUSB-C機能

機能必要な対応
DisplayPort Alt ModeUSB-Cの高速レーンでDisplayPort映像を送ります。両機器とケーブルが必要な構成に対応していることが必要です。レーン配分により映像とUSB 3.xデータの帯域が変わります。USB 2.0は別の配線を使います。
USB4接続・DisplayPortトンネリングUSB4接続内でDisplayPortなどのプロトコルを転送します。PC・ドック・ディスプレイまでの経路に必要な機能への対応が必要で、公称リンクの帯域を共有します。
ThunderboltUSB-C・USB4と関係する規格ですが、すべての機器で置き換え可能ではありません。特に専用周辺機器では必要なThunderbolt世代と認証ケーブルを確認してください。
USB PD PPS一部の機器の急速充電に使う可変電力の交渉機能です。充電器と機器双方の対応が必要です。240Wケーブルを使ってもPPS機能が追加されるわけではありません。

HDMI・DisplayPort 対応解像度・リフレッシュレート・ケーブル一覧を見る

ケーブルの商品表記の読み方

転送速度と給電能力は別々に確認します。以下は商品表記の組み合わせの例です。すべてのケーブルが各組み合わせに対応するという意味ではありません。

  • 480Mbps・240W:大電力の充電に対応し、データはUSB 2.0。映像対応を意味しません。
  • 10Gbps・60W:高速データ転送に対応し、給電能力は最大60W。
  • 10Gbps・240W:高速データと大電力の充電に対応。映像対応は別途確認。

目的別ケーブルの選び方

使う機器の仕様を確認し、必要な端子・転送速度・給電能力・映像対応が商品説明に明記されたケーブルを選びましょう。以下の数値は選び方の例であり、用途ごとの共通の必須条件ではありません。

VR機器を接続する

機種が指定する接続方式・転送速度・長さを確認します。USBで映像を送る機種と、DisplayPortやHDMIを別に接続する機種では必要なケーブルが異なります。プレイ中の充電も必要なら、PC端子や給電付きリンクケーブルの対応を確認してください。

例えば:

USB 3.0接続・5Gbps以上を指定するVR機器なら、必要な端子と長さを備えた「5Gbps」以上のデータケーブルが目安です。3mで使うなら、その3mモデルで速度と機種への対応が明記された製品を選びます。

液タブをケーブル1本で接続する

液タブ側がUSB-Cの1本接続に対応し、PC側の端子がDisplayPort Alt Modeによる映像出力とUSBデータ転送に対応していることを確認します。ケーブルは映像対応のフル機能USB-Cを選び、PC端子の給電だけで液タブを動かせるかも確認してください。

例えば:

液タブが15Wの給電を必要とする場合は、PC端子にも必要な電圧・電流で15Wを供給できる能力が必要です。「映像出力対応・60W」と書かれたケーブルでも、PCの給電が不足すれば別電源が必要になります。メーカー推奨品と、使用する解像度・Hzへの対応を確認しましょう。

急速充電したい

機器が使う急速充電方式と必要な充電電力を確認し、充電器とケーブルを合わせます。USB PD・PPSとメーカー独自方式は条件が異なり、「急速充電対応」という表記だけでは判断できません。

例えば:

USB PDで100W充電する機器なら、5A対応のUSB-Cケーブルを選びます。商品表記は従来の「100W・5A」または現行の「240W・5A」が目安で、どちらも100WまでのPD充電に使えます。100Wを超えるPD充電には240W EPR対応ケーブルが必要です。独自方式の100W急速充電をうたうスマートフォンは、メーカー指定の充電器・ケーブルを確認してください。

USBストレージを接続する

PCとストレージの端子・転送速度・接続規格を合わせます。USB 3.2 Gen 2×2、USB4、Thunderboltは別の接続方式なので、同じGbps表記でも対応を確認してください。

例えば:

10Gbps対応のUSB SSDなら、端子が合う「10Gbps」以上のデータケーブルを選び、PC端子も10Gbps対応であることを確認します。5Gbpsのケーブルでは速度が制限されます。20GbpsのGen 2×2 SSDなら、PCとケーブルにもGen 2×2対応が必要です。

USB-Cモニターを接続する

PCとモニターのUSB-C端子が映像に対応し、ケーブルが使用する解像度・Hzに対応することを確認します。モニターからPCへ充電する場合は、モニターの給電出力とケーブルの給電能力も確認してください。

例えば:

4K・60Hzで表示しながらノートPCへ65W給電するなら、「4K・60Hzの映像対応」と「5A対応(従来の100Wまたは現行の240W表記)」が明記されたUSB-Cケーブルが目安です。65Wは60Wを超えるため、60Wケーブルでは足りません。PCとモニターも、その映像条件と65WのPD給電に対応している必要があります。

ドック・ハブを接続する

ドックとPCの接続方式(USB 3.x・USB4・Thunderbolt)を合わせ、映像・ストレージ・PCへの給電の条件を確認します。ドックからPCへ供給できる電力は、充電器の入力電力より小さい場合があります。

例えば:

Thunderbolt 4接続を指定するドックなら、対応するThunderbolt 4認証ケーブルを選びます。PCへ90W給電する場合は、ケーブルの商品仕様で100W以上の給電能力と、ドックの「PCへの給電出力」が90W以上であることを確認します。Thunderbolt 4という名称だけで240W EPR対応とは判断できません。

長さも商品ごとの仕様です。同じシリーズでも長さによって転送速度・映像対応が異なる場合があるため、購入する長さのモデルで確認してください。

注意事項・用語解説

Gbpsは毎秒ギガビット、GB/sは毎秒ギガバイトです。8bit=1byteなので10Gbpsは計算上1.25GB/sですが、実際のファイル転送は通信の付加情報や機器の性能により遅くなります。充電専用ケーブルはデータを転送できない場合があります。ハブ・変換アダプター・アクティブケーブルにも個別の制限があります。端子のThunderboltの稲妻ロゴやDisplayPortのDPロゴは手がかりですが、対応機能は機器の仕様で確認してください。

本文で使う用語

公称リンク速度
規格上の通信リンクの速度です。ケーブルの商品表記で使われる転送速度(5Gbps・10Gbpsなど)は、対応するリンク速度の目安で、ファイルの実測転送速度ではありません。
給電能力と給電出力
このページでは、ケーブルが対応できる電力の上限を「給電能力」、充電器・モニター・ドックなどが機器に供給できる電力を「給電出力」と呼びます。両方の条件を満たす必要があります。
SuperSpeed
USB 3.xの高速データ転送に使われた名称です。SuperSpeed USBは5Gbps、SuperSpeed USB 10Gbpsは10Gbpsを表します。現在の商品は5Gbps・10Gbpsなどの速度で表示されることもあります。
e-marker
ケーブル内の電子部品で、対応電流や転送機能などを接続機器へ通知します。5A対応ケーブルに必要ですが、搭載されているだけで5Aや映像対応とは判断できません。
SPR / EPR
USB PDの電力範囲です。SPR(Standard Power Range)は最大100W、EPR(Extended Power Range)は最大240Wを扱います。100Wを超える給電には充電器・機器・ケーブルすべてのEPR対応が必要です。
PPS
Programmable Power Supplyの略で、USB PDで電圧・電流を細かく調整する機能です。一部の急速充電で必要になり、充電器と機器の両方が対応している必要があります。
Alt Mode(Alternate Mode)
USB-Cの高速配線をUSBデータ以外の信号に使う仕組みです。DisplayPort Alt Modeはこの配線で映像を送ります。USB-Cという端子形状だけでは対応を判断できません。
フル機能USB-Cケーブル
USB 2.0用の配線に加えて、高速データ・Alt Mode用の配線を備えるUSB-Cケーブルです。ここではUSB-C同士の接続を指します。USB 2.0専用ケーブルとは異なりますが、すべての解像度・Hz・給電電力を保証する名称ではありません。実際の映像条件と給電能力も確認してください。

公式参考資料

資料確認日: 2026-10-01